新型コロナウイルスの下水疫学調査に関するプレプリント論文をmedRxivにて公開いたしました。
我々は、これまでに、近畿地⽅の下⽔処理場の流⼊下⽔を毎⽇採⽔し、PCRでSARS-CoV-2遺伝⼦を検出してきました。その結果、PCRで定量値までは得られず陽性と陰性が判定できる濃度レベルであっても、繰り返し分析に占める下⽔陽性数と下⽔集⽔域のCOVID-19の新規感染者数の動向がよく⼀致することを⽇本で初めて明らかにしています。下水でのウイルスRNA量は、医療機関での陽性確定報告日よりも感染者の推定発症日に相関が高いことも示しています。
Bo Zhao, Zaizhi Yu, Tomonori Fujita, Yoshiaki Nihei, Hiroaki Tanaka, Masaru Ihara.
Tracking community infection dynamics of COVID-19 by monitoring SARS-CoV-2 RNA in wastewater, counting positive reactions by qPCR.
medRxiv 2021.12.23.21268343; doi: https://doi.org/10.1101/2021.12.23.21268343